お盆の床の間に飾る掛け軸の種類は?いつから飾るかと花や小物も紹介

こんにちは、絵師の徳田智子です。絵の道に入ってはや半世紀。

日本人絵師として日本の文化について広く世界に発信していきたいと思い、伝統的な美術品でもある「掛け軸」についてお伝えしていきます。

掛け軸には「掛けて拝む」という意味があり、中国から伝来当初は美術品ではなく、仏様や高僧の姿を描いて拝むための宗教的な道具でした。その後、日本の床の間文化や茶道と結びつき、季節感や主人の心遣いを表現する装飾・おもてなしの美術形式へと発展したそうです。

そのような掛け軸の背景を知らなくても、お盆の時期が近づくと、床の間の準備やしきたりについて悩む方も多いのではないでしょうか。
特に掛け軸やお花、小物の飾り方は、地域や宗派による違いもあり複雑に感じられがちです。

この記事では、お盆に床の間へ飾る掛け軸の正しい種類や飾り始める時期、お花・小物の選び方まで分かりやすく解説します。
伝統的なしきたりを正しく押さえることで、ご先祖様を心地よく迎える準備が整い、親戚が集まる際にも安心です。

お盆に床の間へ飾る掛け軸の基本としきたり

この章のポイント
・お盆における床の間飾りの本来の意味を理解する

・仏教の教えに基づきご先祖様を敬う姿勢を整える

お盆の時期、和室の床の間には特別な掛け軸を飾るしきたりがあります。
これは単なる模様替えではなく、ご先祖様や仏様を敬い、お迎えするための大切な儀礼です。

カノン
私の実家は浄土宗で、お盆は3日間です。盆飾りや屋外の精霊棚(無縁さん)の準備、朝昼晩のお食事のお供えなど、お盆の前後は準備で大忙しなんですよ。

筆者の実家でのお盆は3日間、お仏壇の盆飾りに加えて「無縁さん」と呼んでいる精霊棚も縁側の外に設けます。精霊棚には、ナスやキュウリ(水の子)を供えてお祀りしています。

お盆の時期の床の間にかける掛け軸について説明していきます。

十三仏の掛け軸

十三仏の掛け軸は、初七日から三十三回忌までの13回の法要(追善供養)を守る13体の仏様を描いたものです。お盆以外にも、お彼岸、法事、命日の際に床の間や仏壇の脇に飾られます。

十三仏の意味と役割

  • 13回の供養を守る:初七日から三十三回忌までの節目に、故人を正しく導く13人の仏様です。
  • 全宗派で使用可能:基本的にどの宗派でも使えますが、浄土真宗では原則として用いられません。

名号(六字名号など)の掛け軸

仏様や菩薩様の名前(南無阿弥陀仏など)を書き表した文字の掛軸であり、おもな種類として六字名号、九字名号、釈迦名号があります。お盆やお彼岸、法事などの仏事や、日々の礼拝用として床の間や仏間に飾られます。

主な種類と宗派

  • 六字名号:「南無阿弥陀仏」。浄土宗や浄土真宗などで使われます。
  • 九字名号:「南無不可思議光如来」。浄土真宗などに用いられます。
  • 十字名号:「帰命尽十方無碍光如来」。浄土真宗などで用いられます。
  • 釈迦名号:「南無釈迦牟尼仏」。禅宗などで使われます。
  • 御宝号:「南無大師遍照金剛」。真言宗で使われます。
  • 日蓮名号:「南無妙法蓮華経」。日蓮宗などで使われます。

名号(みょうごう)掛け軸とは?

仏様の名前を記した書(掛け軸)です。

ご先祖様への感謝を表し、お彼岸やお盆に掛けられます。

宗派による掛け軸の違い

ご自宅の宗派に合った掛け軸を選ぶことが基本であり、間違えてしまうと失礼にあたる場合もあるため注意が必要です。仏事(法要、お盆、お彼岸)や普段掛けとして床の間に飾る文字の掛け軸は、以下の通り宗派ごとに決まっています。

宗派ごとの名号掛け軸

浄土宗・浄土真宗・時宗:「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」(六字名号)
真言宗:「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」(御宝号)
曹洞宗・臨済宗(禅宗):「南無釈迦牟尼仏(なむしゃかむにぶつ)」(釈迦名号)
日蓮宗:「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」(お題目)
天台宗:「南無阿弥陀仏」または「南無釈迦牟尼仏」

宗派を問わずに掛けられる、便利な絵柄や文字もあります。

  • 十三佛(じゅうさんぶつ):初七日から三十三回忌までの十三の仏様を描いた仏画。
  • 観音(かんのん):あらゆる宗派で信仰される観音菩薩の仏画。
  • 仏心(ぶっしん):「仏心」と書かれた文字の掛け軸。

また、掛け軸のサイズについては、掛け軸の横幅を床の間の幅の約3分の1を目安に選んでください。 標準は尺五(横約54.5cm)で、床の間が小さめなら尺三を選ぶと収まりが良いです。

詳しくは、こちらの記事も参考になさってください⬇️

床の間の掛け軸の選び方|季節・行事・サイズで失敗しない5つのコツ

お盆の掛け軸や床の間の飾り付けはいつからいつまで?

この章のポイント
・飾り付けを始めるベストなタイミングを把握する

・実家での具体的なスケジュールを参考に段取りを組む

お盆の準備をスムーズに進めるためには、飾り付けを始める正しいタイミングを知っておくことが重要です。直前になって慌てないよう、一般的なスケジュールを把握しておきましょう。

一般的に8月13日から16日までの4日間(または7月13日から16日)で、迎え盆(13日)、盆中日(14日・15日)、送り盆(16日)に分かれます。

カノン
実家のお盆は8月13日〜15日までの3日間でした。大概は「南無阿弥陀佛」の名号を掛けます。

掛け軸(十三仏や名号など)は、お盆の準備期間である12日の夕方から13日の朝までに飾り、16日の送り火の後(または17日)に片付けるのが一般的です

筆者の実家では、お仏壇は閉めませんでしたが、地方によっては仏壇の扉を閉めて精霊棚をお飾りするところもあるようです。また、宗派によって「名号(みょうごう)掛け軸」の文字が違います。

掛け軸の飾り方の手順(折れ釘・自在・鴨居掛け・矢筈・風鎮)

ここでは、掛け軸の飾り方の手順を解説していきます。掛け軸の掛け替えには専門の道具を使うことを薦めします。なぜなら、掛け軸の美しさを引き出し、大切な作品を長期にわたって安全に守るため非常に重要な役割を担っているからです。

ここでは、一般的に広く使われているおすすめの4つの道具について、それぞれの特徴を解説します。

道具名主な用途こんな人におすすめ
折れ釘<無双釘・むそうくぎ>基本の固定用持ち家でしっかり固定したい人
自在(じざい)高さ調節用短い掛け軸も飾りたい人
矢筈(やはず)掛け外し用の棒高い位置に安全に掛けたい人
風鎮(ふうちん)揺れ防止・装飾格を上げて美しく見せたい人

矢筈は、初心者でも扱いやすい片口(かたくち)がおすすめです。

掛け軸は、矢筈(やはず)を使用して、折れ釘(無双釘)に掛けます

掛け軸が短い時は「自在」を使用して、高さを調整します。

掛け軸の下の部分「軸棒(じくぼう)」の部分に、風で揺れるのを防ぐ重りとして「風鎮(ふうちん)」をつけます。見た目を美しく整える装飾としても重要です。

専門的な掛け軸用の金具や道具についてはこちらを参考に!

床の間の掛け軸金具おすすめ5選!種類と失敗しない選び方を解説

掛け軸のしまい方:陰干し・巻き方・保管の手順

陰干しの手順とコツは、

  • 場所を選ぶ:直射日光が当たらない、風通しが良くて静かな室内で行う。
  • 吊るす時間:半日から1日程度(長く干しすぎない)。
  • 箱も乾かす:掛け軸を入れる桐箱や中の和紙も一緒に開いて乾燥させる。

注意するポイントは、

  • 日光は厳禁:太陽の光に当てると色あせや傷みの原因になる。
  • 強い風を避ける:エアコンの風が直接当たる場所や、風が強すぎる場所は避ける。
  • ホコリを落とす:巻く前やしまう前に、柔らかいハタキなどで軽くホコリを払う。

しまう時の巻き方は、

  • 掛け軸はかけたままで、軸先を持ってゆっくりと上に向かって巻き上げる
  • 左右のバランスに注意し、キツく締めすぎないように注意して、掛け軸の長さの半分ぐらいまで、そのまま柔らかく巻き上げる
  • 巻いた軸の真ん中を持ち、矢筈を使って掛け軸を自在掛け(釘)から外す
  • 風帯を(向かって左側の風体が下になるように)折りたたんでから、最後まで巻き上げる。この時、埃など払っておく

桐箱での保管方法は、掛け軸を巻き終えたら

  • 掛け軸に付いている紐(巻緒)を巻緒が当たる部分にあて紙をして、巻緒を手前に3回巻く
  • 掛緒の右下に巻緒を半折にして通し、通した巻緒の輪を掛緒の左上から通し、左右の巻緒の長さを調節。この時、緩すぎず、きつすぎないよう注意!
  • 巻緒が乱れないように揉み紙に包んで、桐箱に収納

紙製たとう箱(タトウの表記で販売しているサイトが多いです)が付いてる時は、付属のラベルにどんな掛け軸を入れたかを書いておくと便利です。

掛け方、しまい方について詳しくはこちらの記事も参考に☝️

床の間への掛け軸の飾り方としまい方|初心者にもわかりやすく解説!

床の間を彩るお盆のお花と小物の種類・飾り方

床の間には、掛け軸だけでなくお盆特有のお花や小物を一緒に飾ることで、より格式高い空間になります。それぞれに意味が込められているため、適切な種類を選びましょう。

床の間を彩るお盆のお花の種類と飾り方

お供えに人気のお花は、

  • 菊(キク): 仏花の定番。日持ちがよく、邪気を払うとされています。
  • ユリ(百合): 華やかで、お盆の時期の仏壇やお墓を豪華に彩ります。
  • リンドウ: 秋の訪れを感じさせる紫や青の花。暑さに強く長持ちします。
  • トルコキキョウ・カーネーション: 優しく上品な色合いで、故人を偲ぶお供えとして人気です。

新盆(初盆)には白を基調とした花、翌年以降は淡いピンクや紫を加えた色合いが一般的です。本数は奇数(1・3・5本など)にするのがマナーです。

また、お盆に飾る供花の中でも、神聖なイメージを持つ「蓮の花」は特別な存在です。極楽浄土に咲くとされるこの花は、故人への祈りや感謝の気持ちを込めて供えるにふさわしい花として親しまれてきました。蓮の花も他の人気の花同様に飾ることができます。

避けたほうがよい花(タブーとされるもの)は、

  • トゲのある花: バラやアザミなど。ケガや「殺生」を連想させるため避けられます。
  • 毒や強い匂いのある花: 彼岸花や一部のユリ(花粉に注意)など。仏前に毒を盛る、またはお線香の香りを邪魔すると考えられるためです。
  • ツルがある花: 他の物に絡みつくため、縁起が良くないとされることがあります。
  • すぐに散ってしまう花: 「死」を連想させるとされ、不向きとされています。

飾り方のスタイルは、

  • 花束: 左右一対(2束)でお仏壇に飾るのが基本です。本数は割れない数(奇数)にします。
  • アレンジメント: 花器にそのまま飾れるため、水やりの手間が少なく人気です。
  • プリザーブドフラワー: 水替えが不要で、暑い夏場でも長期間美しい状態を保てます。

床の間を彩るお盆の小物の種類と飾り方

床の間を彩るお盆の小物は、精霊馬(しょうりょううま)ほおずき真菰のゴザ、盆提灯の5つが代表的です。

  • 精霊馬:きゅうりの馬とナスの牛。ご先祖様が往来するための乗り物。
  • ほおずき:提灯の代わりの道しるべ。
  • 真菰(まこも)のゴザ:小物を並べる敷物。
  • 盆提灯(提灯):ご先祖が迷わず家に帰ってくるための目印として飾る提灯。大内行灯、御所提灯、白紋天などの種類がある。
  • 霊具膳(お膳):ご先祖様へお供えする小さな精進料理の膳

水引きで作られた「精霊馬」

床の間には、浄土宗の称名である「南無阿弥陀仏」の掛け軸を飾ります。

【地方別】知っておきたいお盆の床の間飾りのしきたりと違い

お盆の風習は地域性が非常に強く、床の間の飾り方や時期にも明確な地方差が見られます。
ご自身の地域だけでなく、親戚が集まる場合は他地域のしきたりを知っておくと役立ちます。

7月盆(新盆)と 8月盆(旧盆)と旧暦、地域の目安

お盆の時期は、7月盆8月盆旧暦盆(沖縄など)の3つに分かれます。具体的な地域の目安は、東京中心部などの都市部が7月、大部分の地域が8月、沖縄や一部離島が旧暦です。

父方のいとこが関東地方に嫁いだので、関西の8月のお盆の時に、父方の実家に集合した時のことです。いとこの嫁ぎ先は、7月のお盆「7月盆」「新盆」でお祀りしていて、その話を聞いた時はとても新鮮に感じました。

地域別の時期と目安は以下のようになります。

  • 7月盆(新盆:7月13日〜16日)
    • 東京都心部
    • 神奈川県の一部地域
    • 静岡県の一部地域(静岡市など)
    • 石川県の一部地域
  • 8月盆(旧盆・月遅れ盆:8月13日〜16日)
    • 上記の7月盆・旧暦盆の地域を除くほぼ全国
    • 奈良県を含む関西地方や全国の大多数の地域
  • 旧暦盆(旧暦7月13日〜16日)
    • 沖縄県
    • 奄美地方などの南西諸島の一部地域(毎年日付が変わります)

送り火・迎え火や精霊流しなど地域ごとの違い

お盆の迎え火・送り火や精霊流しなどの風習は、時期(7月盆・8月盆)、使用する道具や火の焚き方、送り方の行事(精霊流し・大文字焼きなど)において地域ごとに大きな違いがあります。

迎え火・送り火のやり方・道具の違い

  • 使う素材:一般的な「オガラ(麻の茎)」のほか、北陸や東北の一部では「白樺の皮(カンバ)」、東海地方の一部では「たいまつ」を使う地域がある。
  • 火の焚き方:玄関先で素焼きの皿「ほうろく」の上でおがらを焚くのが一般的だが、神奈川県の一部などでは砂を盛った器に竹筒を立ててお線香を焚く。
  • 動作の風習:東京などの一部地域では、焚いた迎え火・送り火を家族がまたいで無病息災を願う習わしがある。
  • 沖縄の独自文化:迎え火には沖縄特有の線香(ヒラウコー)を焚き、送り火では仏壇前で紙幣を模した「ウチカビ(世替わり金)」を燃やして見送る。
  • 宗派による違い:浄土真宗では「亡くなったらすぐに仏様になる」という教えのため、迎え火や送り火は行わない。

送り火の行事(精霊流し・灯籠流しなど)の違い

  • 長崎の「精霊流し」:爆竹を鳴らし、大きな「精霊船」を引いて賑やかに海(象の岬など)へ霊を送る派手な行事。
  • 京都の「五山の送り火」:山肌に「大」「妙・法」「船」「左大文字」「鳥居形」の文字や形を順に点火し、町全体で霊を見送る壮大な宗教行事。
  • 全国各地の「灯籠流し」:川や海に火を灯した小さな灯籠や精霊舟を静かに浮かべて流し、供養する。

地域によっては仏壇の扉を閉めて精霊棚を設ける

お盆にお仏壇の位牌を移して精霊棚(盆棚)を設ける際、ご先祖様が新しい祭壇に移動されるため、[お仏壇の扉を閉める]という慣習が一部の地域やご家庭にあります。

お盆と精霊棚のポイント

  • お精霊様のお迎え:お仏壇の中から位牌や仏具を精霊棚へ安置し、お供えや提灯で手厚くお迎えします。
  • 扉を閉める理由:中が空っぽの状態になることや、地域のしきたりに合わせて一時的に非日常の飾り付けにするためです。
  • 地域や宗派による違い厳密な決まりはなく、そのまま扉を開けておく場合や、住宅事情で精霊棚を作らずお仏壇の前に小さくお供えする地域も多くあります。

【体験談】我が家のお盆の床の間飾りと掛け軸について失敗から学んだ注意点

ここからは、実際に毎年お盆の床の間飾りを行う中で気づいた点や、過去の失敗談をご紹介します。
しきたりを守るだけでなく、実用的な注意点を押さえることで準備がよりスムーズになります。

カノン
昔、曽祖母から聞いていた「きゅうりの馬」と「ナスの牛」の意味を間違えて覚えていて、親戚の前で得意げに話して大恥をかいた思い出があります。

曽祖母から聞いていた、お盆のお供え物「きゅうりの馬」「ナスの牛」の意味を間違えて覚えていて、それを得意げに親戚の前で話して赤っ恥を…。

ナスときゅうりをテレコにして話していました。

テレコとは、物事が「逆」「あべこべ」になっている状態を表す言葉です。

何年間かは「テレ子」と、いとこたちに揶揄われていました。子どもの頃の話です。今では、いい思い出です。

お供え物の意味は正しく理解しよう!

きゅうりの馬は「早くお迎えするため」、ナスの牛は「ゆっくりお送りするため」という意味を持っています。

意味を逆に覚えて誤った説明をしないよう事前に確認しておきましょう。

お盆の床の間と掛け軸に関するよくある質問(Q&A)

お盆の床の間飾りについて、よくある疑問をQ&A形式でまとめました。

Q. 床の間がない部屋(洋室など)の場合はどうすればよいですか?
A. 床の間がない場合は、リビングのチェストの上や仏壇の横などにコンパクトなスペースを作り、小さな掛け軸やお花を飾る形で問題ありません。

Q. 毎年同じ掛け軸を使い回しても失礼になりませんか?
A. まったく失礼にはあたりません。
むしろ、先祖代々大切に引き継がれてきた掛け軸を毎年お盆に飾ることは、大変素晴らしい供養になります。

Q. 宗派によって掛け軸は違う?
A. はい、宗派によってお掛けする掛け軸(主に名号やご本尊)は明確に異なります。宗派ごとの名号掛け軸、仏事(法要、お盆、お彼岸)や普段掛けとして床の間に飾る文字の掛け軸は、以下の通り宗派ごとに決まっています。

浄土宗・浄土真宗・時宗:「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」(六字名号)
真言宗:「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」(御宝号) など

詳しくは本文をご覧ください☝️

Q. お盆の時期の床の間には、どんな掛け軸を選べばいいですか?
A. お盆に床の間に飾る掛け軸は、ご自宅の「ご宗派に合わせた名号」か、宗派を問わず万能に使える「十三佛(じゅうさんぶつ)」の仏画を選ぶのが最適です。お盆はご先祖様をお迎えする大切な行事であるため、仏事用の掛け軸を掛けます。

Q. 初盆(新盆)には、特別な準備がいりますか?

A. はい、故人様が四十九日の忌明け後に初めて迎えるお盆であるため、親族や親しい方を招いて普段よりも手厚く供養を行います。

新盆に必要な「5つの特別準備」を以下にまとめました。参考になさってください。

  • 白提灯(新盆用提灯)の用意
    • 故人様が迷わず家に帰れるよう、目印として玄関や窓際、盆棚の脇に吊るします。
    • 伝統的には絵柄のない白い提灯を使い、お盆が終わったら燃やすか処分します。
  • 盆棚(精霊棚)を少し豪華にする
    • 初めてのお迎えなので、位牌の前に真菰(まこも)のござを敷き、精霊馬(きゅうりの馬・なすの牛)を飾ります。
    • 故人様の好物や、季節の果物、夏のお菓子(水羊羹やゼリーなど)を多めにお供えします。
  • 僧侶への法要の依頼(お布施の準備)
    • 自宅に僧侶をお招きして読経(棚経)をしていただく場合、お盆の時期は大変混み合うため1〜2ヶ月前までの早めの予約が必要です。
    • 新盆のお布施の相場は3万円〜5万円ほどで、通常のお盆(5,000円〜2万円)よりも多めに包むのが一般的です。
  • 返礼品(引き出物)の用意
    • 新盆には親戚などから「御仏前」や「御供」の香典をいただくため、そのお返し(返礼品)をあらかじめ用意しておきます。
    • 1,500円〜3,000円程度の消え物(そうめん、お茶、洗剤、タオルなど)が定番です。
  • 床の間の掛け軸を格式高くする
    • 先ほどご紹介した「十三佛」や、宗派の「名号(南無阿弥陀仏など)」の掛け軸をしっかり掛け、厳かな空間を整えます。

まとめ:床の間と掛け軸のしきたりを押さえて心地よいお盆を迎えよう

お盆の床の間飾りや掛け軸には、それぞれ長い歴史とご先祖様を想う意味が込められています。
基本的なしきたりや時期を押さえつつ、心を込めて準備をすることが何より大切です。

地域の風習や家族の習わしも尊重しながら、ぜひ素敵な床の間飾りを整えてみてください。
ご先祖様を温かく迎え、家族みんなで心地よいお盆のひとときを過ごしましょう。

普段は交流のない親戚とも会える良い機会なので、古き良き伝統を知って「我が家流」をますます充実させていってください。

全体のまとめ
・掛け軸はご先祖様への敬意を形にする大切な調度品です。

・お花や小物の意味合いや飾り方の時期を守り、心を込めてお盆を迎えましょう。

実家を離れて、遠くにいる家族も帰ってくる8月のお盆。ご先祖様と一緒に楽しくお過ごしください。

本日も最後までお読みくださってありがとうございます。感謝です。

お盆以外の季節の掛け軸については、こちらの記事もご参考になさってください。

床の間の掛け軸の選び方|季節・行事・サイズで失敗しない5つのコツ