こんにちは!絵師の徳田智子 です。

今回は、「初めて水彩画を始める人」、始めたいけれど迷っている人に
1.どんな「絵の具セット」があって
2.「どれが自分に合っている」のか
と、見極めて安心して水彩画を始めてもらえるような内容になっています。
これを読んで、自分のピッタリの絵の具セットを見つけてもらえればと思います。
水彩画の絵の具セットの種類(チューブ・固型)
水彩画絵の具には、「2つのタイプ」があります。
チューブタイプと固形タイプ。
それぞれに個性がありますので、主だった特徴をお伝えします。
まずは、チューブタイプから。
チューブタイプの水彩画の絵の具
一般的によく知られているタイプです。
幼稚園や小学校ぐらいから馴染みがあるのではないでしょうか。
透明・不透明という区別があり、使用方法や仕上がりが違います。

「透明水彩絵の具」については、詳しく解説している記事があります。
水彩画初心者にピッタリ!水彩絵の具とメーカーのおすすめを紹介!
こちらも参考になさってください。
チューブタイプ:国内メーカー の紹介
1.ホルベイン
皆さんも聞いたことがある名前があるのでは。ホルベイン絵の具は、透明、不透明ともにチューブタイプの水彩絵の具を出しています。
透明水彩は全165色とびっくりするぐらいたくさんの色があります。

不透明のものは、「ガッシュ」と呼ばれて、こちらも全137色と素晴らしいです。

2.クサカベ
こちらも専門家の間ではよく知られているメーカーさんです。
クサカベの透明水彩絵の具は90色以上あります。不透明水彩絵の具は取り扱いがないようです。
「専門家用」と謳っていますので、不透明はないようです。
チューブから出す時も滑らかに出ます。キメが細かく、描き心地も滑らかです。

3.サクラクレパス
どちらかというと、学校生活で馴染み深いのではないでしょうか。
特に「マット」と呼ばれる不透明水彩の方がよくご存知なのでは?
ペンてるさんと並んで学校教育の場で大活躍のメーカーさんです。

チューブタイプ:海外メーカー の紹介
海外メーカーは、どちらかというと「本格的に絵を描いている人向け」になっています。
「まずは道具から!」と、こだわりのある方はぜひお試しください。
1. Schmincke Horadam (シュミンケ・ホラダム:ドイツ)
ヘルマン・シュミンケとヨセフ・ホラダムの二人によってシュミンケ社が創業されました。
1893 年にヨーロッパで最高品質とされるホラダム透明水彩絵具を発明し、ヨーロッパで特許を取得。
会社は急速に発展し、当時のドイツのトップ絵具メーカーの地位を獲得し現代に至っています。

2. WINSER & NEWTON(ウィンザー&ニュートン:イギリス)
パンタイプでもご紹介していますが、
ウィンザー&ニュートンは、1832年に科学者のウィリアム・ウィンザーとアーティスト のヘンリー・ニュートンにより創立されたそうです。
アートとサイエンスを融合させた絵具作りでアーティストのニーズに応えられる幅広い色の選択肢と耐久性を提供する事を目指されているそうです。

48色セットもあります。プロフェッショナルは107色もあります。すごいですね。
3. Sennelier (セヌリエ:フランス)
セヌリエの創業者「G・セヌリエ」は化学者としての顔を持ち合わせ、彼の元に集う多くの印象派の画家たちの様々な要求にこたて画材を開発していました。今も1世紀以上の間変わらないその伝統的な製法で、最高級の顔料とコルドファンアラビアゴムを使用し作られています。

蜂蜜とコルドファンアラビアガムに加えて雲母(マイカ)を混合した透明水彩絵の具です。さすがハチミツを使用してナチュラルです。
どれも、かなりのお値段がしますね。
次に、固型タイプ。国内外のメーカーから、たくさんの種類が出ています。
固形タイプの水彩画の絵の具
固形タイプの中にも、細かく分けると、「四角いパン型」のものと、「丸いケーキ型」のものがあります。
四角く固めて、四角い容器ーパンに入れているので「パンタイプ」と呼びます。
食パンみたいだから「パンタイプ」ではないのですね(笑)

水を含んだ筆でそっとなでるだけ。描き出すのが早いです。すぐに描き出せます。
固型タイプ:国内メーカーの紹介
1.ホルベイン
こちらは、ケーキタイプで丸いケースに水彩絵の画が固められています。透明と不透明があってそれぞれ24色あります。

2.サクラクレパス
ご存知「サクラクレパス」社名の「クレパス」はもちろん「クーピーペンシル」など色鉛筆でもお馴染みですね。皆さんも一度はお世話になったのでは?

3.日本画材のメーカーから
こちらは日本画の岩絵具を膠(にかわ)で溶いて固めたものです。
四角いパレットに入っています。
数社の国内のメーカーから発売されています。


どちらも各色、長方形のパレットに固められて箱に入っています。どちらもフタを開けるとすぐに描き出すことができます。描き終えた後は、フタは開けたままにして乾燥させてください。
固型タイプ:海外メーカーの紹介
海外のメーカーは、ヴィヴィッドな発色がとても綺麗です。こちらもメーカーによって「パンタイプ」と「ケーキタイプ」があります。
1.WINSOR&NEWTON
ウィンザー&ニュートンは、1832年に科学者のウィリアム・ウィンザーとアーティスト のヘンリー・ニュートンにより創立されたそうです。
アートとサイエンスを融合させた絵具作りでアーティストのニーズに応えられる幅広い色の選択肢と耐久性を提供する事を目指されているそうです。
だからでしょうか?とても滑らかで描き心地がよく、水との相性も抜群です。

2.Pelikan
ドイツのメーカーになります。写真のタイプは不透明です。
専門家向けのパンタイプのものは透明です。

初心者に固形絵の具セットがおすすめな4つの理由
筆者は、初心者の方にこそ「固型タイプ」の水彩絵の具をおすすめします。なぜなら…

理由 1. 簡単、便利!
フタを開けて、筆に水をつけたら本当にすぐに描き始められます。
なので、描き始めるときに自分でチューブから絵の具を出す手間が要りません。

必要な色の絵の具がすでに用意されているので、あなたは「その色」を選んで、筆に水を含ませて描き出せばいいのです。
本当に手間要らずで、簡単&便利 なんです!
理由 2. パレットがいらない
固形タイプはあらかじめ絵の具が固めて入れられています。
なので、パレットを用意する必要がないのです!
理由 3. 後片付けが超簡単!
理由2.の補足のようですが。パレットを使用していないので
パレットの後片付けをしなくていい!
パレットを洗い忘れたら、えらいことになります。
絵の具のシミができたり、かたまり過ぎてなかなか洗えなかったり。
終了後、すぐに洗ったとしても、細かい部分や隅っこにブラシが届かない
なんていうこともあります。
なかなか絵の具が落ちない!なんていうことはしょっちゅうです。
そして、筆者のような「もったいない」精神のある人間には
使わなかった絵の具を洗い流すと、心が痛みます。
理由4. 持ち運びに便利!
そして何より、ボックスタイプでフタをすればそのまま持ち運べます。パンタイプの12色ぐらいのセットなら、上着のポケットに忍ばせることもできます。
付属の便利な筆と一緒に使うことで、ますます便利に!
筆ペン式のこの筆を最大限うまく使うことができるのも、この固形タイプの絵の具になります。
このタイプの筆を使うことで、より早く描きだすことも、より早く道具をしまうこともできます。
筆を洗う「筆洗」も必要ありません。

ですので、場所を選ばずにどこでも描くことができます。
移動中の電車の中や飛行機の中でも。
待ち合わせ中のカフェの中でも。
描きたい時に描きたい場所で。
固型タイプの絵の具の一番良いところかもしれません。
まとめ
さて、これまでチューブタイプ、固形(パン)タイプと主だったものを紹介してきました。
それぞれに良さもあり、各々の描くTPOに合わせて 取り入れて欲しいです。
でも、初めて水彩画に挑戦する初心者であれば、
筆者のおすすめは「固形タイプ」。
理由は以下の通りです。
絵の具の無駄使いがない
そして何より、絵の具の無駄遣いがないです。
チューブタイプだと、とりあえずは全色(12色セットなら、12色全部)出した方がいいです。
なぜなら、色の幅が広がるので、絵の画面に深みや彩りが描けます。
風景画なら尚更、画面の奥行きなども表現できるので、
全色パレットに用意することをお勧めします。
そのように考えていくと、たくさん使う色とそうでない色が出てきて、最後までパレットに残る色も出てきます。
パレットを洗うときに、使わなかった色を流してしまうのはなんだか申し訳ない気持ちになります。
だからと言って、使わない色を無理やり使っては作品が台無しになりますね。
そういう意味においても、固形絵の具のセットは必要な色を必要だけ使えて、
大変、合理的で経済的だと思います。
そして…
素早く始められます
ズバリ!使い始めと終わりにかける労力と時間が格段に違います。
さっと出して、さっと描き、さっとしまえる!
写真おシャッターチャンスではありませんが「描きたい!」という思いは突然やってきます。
思い立ったが吉日!の勢いで描き始められます。
同じように、終了する時も「フタ」をして終わりです。
そして、ちょっと「かっこいい!」
また、持ち運びにも便利な「サイズ」であり、「軽さ」がありますので、
お出かけの時も、いつも一緒に、あなたの「描きたい!」を最大限に引き出して、
毎日のアート時間 をお楽しみいただけます。
そして何より、カバンやポケットからささっと取り出して、さらっと描き始めたら!
ちょっとかっこよくありませんか?

最後までお付き合いいただきありがとうございます。
次の記事でお会いしましょう。
本日はありがとうございました。




