水彩画初心者にピッタリ!水彩絵の具とメーカーのおすすめを紹介!

ドラ美
そもそも、私たちが始めたい「水彩画」ってなんなんでしょう?

トラ男
それは…あれよ、水彩っていうぐらいだから、水で絵の具を溶くんだよ!
カノン
はい、大正解!水で溶いた絵の具を使って描く絵画のことです。では、その絵の具の種類にはどんなものがあるのか、ご存知ですか?
ドラ美
ええっと、ペンてるの「エフ水彩ポリチューブ入り」!

トラ男

それって、小学校で使ってたのだろう?

そんなの大人は使えないだろう!

ドラ美
だったら、トラ男さんは知っているの?

トラ男
. . .
カノン
はいはい、ケンカはやめて仲良くこの記事を読んでみて!

すっごくよくわかるから。

ここからは、初めて水彩画に挑戦する「大人の水彩画初心者」のかたのための「おすすめ水彩画絵の具」の紹介です。水彩絵の具について、簡単な知識が得られ不安なく描き始めることがでいます。

では、新しい挑戦の扉を開けていきましょう。

 

水彩絵の具の種類―透明と不透明

水彩絵の具には、大きく分けて2種類あります。透明水彩絵の具不透明水彩絵の具。どこがどう違うのか?何が違うのか?疑問だらけですよね。順番に解説していきますね。まずは、透明水彩絵の具について。

1.透明水彩絵の具:その「透明」って、どういうこと?

主な特徴:透明水彩絵の具は、糊(のり)成分が多いために高い透明度を持ちます。水を多く使うことで、紙の白さを活かしたみずみずしい表現や、色の重ね塗りによる繊細なグラデーション表現が得意です。

透明水彩絵の具の糊(のり)の成分は「アラビアガム」などの水溶性樹脂を混ぜて作られています。色を形作る顔料よりも糊成分である「アラビアガム」などの含有量が多いのでより一層の透明度を発揮するのですね。だから、下の紙の色(大抵は「白」)を活かして作品に透明感が生まれるのですね。

次に、不透明水彩絵の具について。

2.不透明絵の具:不透明って?小学生の頃にお使いでは?

先ほどのドラ美さんのコメントにあった、「ペンてるの絵の具」はこちらの分類に入ります。ガッシュ(不透明水彩絵の具)ですね。サクラクレパスさんも同じくらい人気があります。こちらは商品名に「サクラ マット水彩」と、マットという言葉が入っています。マットとは、英語で「つや消し、光沢がない仕上げ、絵画の台紙」などの意味があり「透けていませんよ」みたいな意味がこもっているのかもしれませんね。

主な特徴:不透明絵の具とは、下の色が透けず、下の色を覆い隠すように描くことができる絵の具で、主にガッシュやポスターカラーを指します。透明水彩絵の具よりも顔料の割合が多く、重ね塗りをしても下の色が透けないのが特徴です。ですので、下記のような表現ができます。

塗り重ねの表現:下の色が透けないため、ムラになりにくく厚みのある重厚な表現ができます。

表現の自由度:不透明なので、ホワイトを混ぜて明るい色を表現したり、下の色を塗りつぶして修正することも可能です。

乾いてから再利用:一度乾くと水を加えても溶けない不透明水彩絵具(アクリルガッシュなど)と、乾いても水で溶けるポスターカラーなどがあります。

主な不透明水彩絵の具の種類

ガッシュ(不透明水彩絵具):顔料にアラビアゴムが加えられています。透明水彩絵の具よりも顔料の量が多いため不透明になります。

ポスターカラー:幼稚園や小学校で使われるような安価なものが多いです。

アクリルガッシュ:アクリル絵の具の一種で不透明な仕上がりになります。乾くと耐水性になります。

大人の水彩画には、透明水彩絵の具がおすすめ!

より一層、透明感が出せます。水々しい表現ができる絵の具です。やさしい表現がお好きな方にピッタリです!

表現その1:透明感と淡い色合い

絵の具の透明感を生かし、紙の白さを活かした繊細な表現ができます。風景画や花など、柔らかく穏やかな雰囲気を出すのに適しています。

表現その2:にじみとぼかし

水の性質を利用したにじみやぼかしの効果が、(透明)水彩画ならではの表現を生み出します。

表現その3:重ね塗りと透明感

色を重ねることで、より複雑な色合いを表現できます。乾いた後でも水に溶かせるため、何度でも描き直しや加筆が可能です。

表現その4:表現の幅広さ

にじみやぼかしといった技法だけでなく、色を拭き取る「リフティング」など、引き算の技法も使えます。(透明水彩絵の具での)技法は多岐にわたります。

なんだか、ワクワクしますね!早く、水彩画を描いてみたくなってきましたね!

大人の水彩画におすすめの透明水彩絵の具を紹介!

それでは、いよいよ本題の初心者にぴったり!の水彩画の絵の具を具体的にご紹介していきます。

1. まずは、メーカーを紹介します。

・日本のメーカー

ホルベイン 透明水彩絵具:街の画材屋さんでも、普通に見かけます。知名度の高いメーカーさんです。メーカーさんの公式オンラインショップでは様々な色やセットが販売されています。本当に色の種類が豊富です。一般的なサイズのチューブですと、120色もあって、全色集めたくなってしまいます!透明感があって、専門家用という案内ですが、初心者が使っても申し分ないです。

クサカベ ハルモア透明水彩絵具:名前の由来は、「調和」を表すハーモニーから来ているそうです。異なる色の顔料が絶妙に分離するように調合されているそうです。ざらっとした独特の質感で、奥深い色彩が特徴です。色は全24色あります。落ち着きつつも幻想的な色調になっているそうです。

サクラクレパス サクラ透明水彩絵具:一般的な透明水彩絵具です。不透明水彩絵の具の方が有名なので、購入の時は必ず「サクラ透明水彩」と確認してから購入してくださいね。不透明水彩絵の具の方が圧倒的に多いですから。

・海外のメーカー

ウィンザー&ニュートン(イギリス):長い歴史を持つ老舗メーカーで、プロフェッショナルシリーズは透明度と発色の良さで人気です。コットマンシリーズは初心者向けとしても知られています。

シュミンケ(ドイツ):「ホラダム」は最高級透明水彩として有名で、非常に高価ですがその品質は高く評価されています。粒子が細かく、純粋な透明感を求める人に人気です。

ダニエルスミス(アメリカ):豊富な色数と独特の表現力を持つことで知られ、日本でも人気が高まっています。

レンブラント(オランダ):鮮やかな発色と強い透明感が特徴で、粒子が細かく紙に染み込むような描き心地が魅力です。

以上、国内メーカー、海外メーカーとご紹介させていただきました。

2. 続いておすすめの購入方法ーセット買い?それとも単色で?

実際に初めて水彩画に挑戦しようとされているなら、水彩絵の具は、「セット」での購入をおすすめします!

例えば、12色セット、24色セット。あまり多すぎては色の違いがはっきりわかりません。始めのうちは、色の種類がどれくらいあるのか、どんな色が好きなのか、などいろいろなことがわからないと思いますので、セット組されている絵の具を購入されることをおすすめします。

少し使い方にも慣れて、ご自分の好みの色がわかってきたり、特別な表現をしたいなど、表現の幅を求めるようになってきたら、バラ売りで必要な色の絵の具を購入されていくといいのではないでしょうか。

3. 最後に、本当におすすめしたい水彩絵の具

① ホルベイン透明水彩絵の具 12色セット

オンラインショップでも購入できて、街の画材屋さんにも置いている、ホルベインの透明水彩絵の具は購入のしやすさから一押しです。また、カラーのバリエーションの多さも魅力です。後々、自分の好みの色を購入して、作品の幅を広げることもできます!

②クサカベ ハルモア透明水彩絵の具12色セット

少々お値段も張りますが、専門家用と謳っているだけあって納得の使い心地です。販売している店舗は限られているようですが、こちらもオンラインショップでの購入が可能です。

③サクラクレパス サクラ透明水彩12色セット

不透明水彩絵の具の方が馴染みがありますが、透明水彩絵の具も販売しています。他のメーカーに比べて価格がお手頃なので、はじめての水彩画には適しているかもしれません。初めてだし、ちょっとでも価格を抑えたい方には、ピッタリですね。でも、安いからと言って、他社のものより性能が劣るというわけではありません。日本・アメリカ・ヨーロッパの基準を満たした安全な絵の具です。たくさん使って、たくさん実験して上達を目指すのもいいですね。

まとめ

水彩画を初めて始めるために、絵の具を購入されるのであれば、街の画材屋さんやネットショップで普通に売られているメーカー(この記事でも紹介させていただきましたメーカー)の12色セットを購入されることをおすすめします。いきなり好きな色を単色で購入したり、また、たくさんの色がキレイ!などという理由で24色セットとか48色セット買う必要ないかと思われます。色の感じが似通っていて、「結局、どっちの色も見分けがつかない」なんて事になってしまいます。

見分けがつきやすく、わかりやすい12色セットをおすすめします!

海外のメーカーも素晴らしいですが、国内メーカーの商品以上に高価格です。ですので、特におすすめはいたしません。ご自身のお気に入りの色や表現方法が見つかるまで、国内メーカーの比較的リーズナブルな価格の水彩絵の具で試してみるのはいかがでしょう。実際に水彩画の表現を色々と試してみてから、高価格帯のいわゆる専門家用の水彩絵の具に挑戦してみるのもいいかもしれませんし、海外メーカーの水彩絵の具に挑戦してみるのもいいと思います。

 究極、色の3原色(赤・黄・青)全ての色が作り出せますが、それは、これからいろいろな実験を重ねて、「色」のことが十分にわかってきてからでも良いのではないかと思います。まずは、水彩絵の具に親しみ、水彩画を楽しんでいただきたいと思います。

ざっくりと水彩絵の具についてお話ししてきました。水彩画の歴史や水彩画の表現についてもっと深く掘り下げてみたい方は、別の記事をお読みいただければと思います。

では、また!

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